木漏れ日日記

木漏れ日の下で、季節の風を感じながら木や花にかかわるあれやこれのつぶやき・・・

こだわりの逸品

仕事柄道具を色々と使います。剪定鋏一つとっても100均に売ってあるものから手打ちウン万!なんてものまでピンからキリまで・・・仕事で使う以上、仕事の質を落とすような安価なものは使えませんし、そうかといって高ければ高いだけ仕事が何倍も速く上手にできる訳ではありません。「○×と鋏は使いよう」と昔から言うように道具は使いこなしてなんぼ…です。造園の仕事に就いて最初に持った鋏は剪定鋏が「岡恒」でした。このハサミは堅牢でよく切れますし、何よりも値段がリーズナブルで入門者には一番だと今でも思います。以前京都のお庭の手入れの応援に行った時、あちこちから応援に来た庭師さんが互いに使っている鋏を見せ合っていた時、老舗の庭師さんが普通にこの「岡恒」を『これで十分!』と言っておられました。完成度・使いやすさ・手に入れやすさ(日本全国ホームセンターで手に入る)の面で傑作だと思います。

この仕事を7〜8年くらいした時、さらなる飛躍を目指し?手打ちの少し高価な剪定鋏を京都の有名な刃物屋さんで購入しました。「菊一文字」という京都刃物の老舗でその昔は日本刀なども作っていたそうで、京都の庭師さんたちの両手刈込鋏はほとんどここの手打ちの鋏です。その時はちょっと両手の刈込鋏は手が出なくて、剪定鋏を買いました。

登録商標菊一文字のホームページ
購入時にサービスで名入れ刻印までしてもらい、相当テンションが上がりました。この2代目鋏を最近まで使っていましたが、正直ちょっと自分の手のサイズに合っていない(自分少し手が小さいです)大きめのを欲張って買ったとこがあり、最近腱症炎のようで朝から右手が痛く、無理が利かなくなりました。
この辺が高価な鋏の難しい所です。手打ちは一本一本仕上がりに差があるそうで当りはずれもあり、目利きと、それを使いこなすだけの技量がないと、かえって良い仕事ができなくなります。この2代目は僕にはちょっと使いこなせなかった感がずっとありました。それで最近3代目に変えました。

スイスのフェルコというハサミメーカーの剪定バサミです。人間工学に基づく設計と替え刃式という特徴があり、日本の手打ち鋏とは少し根本的な考え方が違う(使い込んで切れていく鋼vs交換して切れ味を新たにする)ものですが、特に手への負担を軽減するグリップ構造や、替え刃と本体がしっかりと一体化した構造(ぐらつくちゃちさがない)に注目し、ちょっと高価なのが難点ですが「一生もん」の道具としての期待をこめて3代目をお迎えしたわけであります。

この3代目はまだまだ使い込んでいないので、実際の感触はこれからですが、この秋〜年末の剪定のピークに僕の右手はいつも潰れかけるので、今年は少し楽になることを祈っています。
FELCO フェルコ剪定鋏 電動 マニュアル式バサミ オフィシャルホームページ